TOCFL(華語文能力測験)進階級合格しました

2017年8月27日に受けたTOCFL(華語文能力測験)の結果が届きましたので、ご報告です。

かろうじて、進階級に合格していて、ほっとしました。

HSK5級に興味がある方はHSK5級に合格するまでの勉強法記事をごらんください。

→中検2級についてはこちらからどうぞ。

1、TOCFLって何?

TOCFL(華語文能力測験)って何?って思われる方が多いかと思います。TOCFLとは、台湾政府が主催する中国語(台湾華語)検定です。

TOCFL公式サイト

日本では、中国語検定やHSKの方が有名ですよね。台湾華語は、台湾で使われている中国語で、基本的にはマンダリン(普通語)とそんなに?変わりません。

ただ、大きな違いがあって、漢字が大きく違います。台湾では繁体字と呼ばれる漢字を使っています。繁体字は、日本でも第二次大戦前まで一般的に使われていました旧字と同じです。

試験内容は、広告の読み方など生活に根ざした内容が多く、解いていて面白いです。

2、レベルってどんな感じ?

TOCFL公式サイトによると、こんな感じらしいです。

中国語検定1級 BandC(精通級・流利級)

中国語検定準1級 BandB(高階級)

中国語検定2級 BandB(高階級・進階級)

中国語検定3級 BandB(進階級)・BandA(基礎級)

中国語検定4級 BandA(基礎級・入門級)

中国語検定準4級 BandA(入門級)

実際受けてみて感じた感想を一言で言うと、「ヒアリングがやたら難しく、読解はそこまででもないような」。

実は、私の場合、ヒアリングが進階級ぎりぎりで、読解は高階級でした。でも、低い方に合わせるので、進階級合格ということになります。

(2021年11月15日追記)その後、BandC、中国語検定2級まで受けてみての感想ですが、中国語検定2級がBandB(高階級・進階級)に相当するというのは、まあまあ正しいと思います。中国語検定準1級と1級は受けていないので分からないですが、中国語検定の準1級はBandC(流利級・高階級)ぐらいじゃないかな?

TOCFLは台湾で実施されているいろんな国・地域の人が受けるテストなので、読解は日本人にとっては比較的簡単に感じるかもしれません。逆にいうと、文字だとなんとなく(日本語の漢字力による)推測で分かってしまう部分があるのでヒアリングの点数こそが実際の実力といえるのかもしれません、と自戒を込めて思います。低い方に合わせるというのは理にかなっているのもしれません。

参考までに、2017年8月時点の私の中国語力ですが、同じ年の3月に受けたHSKが5級で227点でした(ヒアリング70・読解90・作文67)。中国語検定はかなり前に3級に合格していて、2017年の11月に2級に合格しました。

3、受けてどんな役に立つの?

台湾の大学に進学したり、奨学金を貰ったりする場合に役に立ちます!

たとえば、進階級だと、台湾大学の人類学科(2016年基準)に入学できる、というか入学願書を出すことができます。もちろん、今の私の語学力ではとうてい授業にはついていけないですが…(汗)日常会話だって、そんなにままならないのに!(だから、ヒアリングが・・・・)

台湾政府の奨学金も、学部や大学院に進学する場合、進階級以上を持っている人が優先されるそうです。

(2021年11月15日追記)ちょっと脱線しますが、台湾政府の奨学金は語学留学に対する給付型(返さなくても良い)奨学金があり、なんと年齢制限がありません。2021年度で毎月25,000元(台湾の最低月給ぐらい)が最大1年間もらえて台湾の語学センターで勉強できます。毎年1月末くらいに募集要項が公布されるので興味がある方はぜひチェックしてみてください。締め切りが3月末で学習計画書や推薦状など用意しないといけない書類がたくさんあるので早めに準備しておく方がいいと思います。参考までに21年度の募集要項です。

https://www.roc-taiwan.org/jp_ja/post/76492.html

語学留学の場合、応募の際はTOCFLのレベルは考慮されませんが、9カ月以上奨学金を受給した場合は受給終了までに進階級以上を取得することが求められます。恐らくゼロから勉強を始めたと仮定して、9カ月経てばそのくらいのレベルに達することが可能だということで設定されていると推測します。(ゼロからだと1年ぐらいないとちょっときつい気もしますが)

また、台湾の大学に進級しない場合だとどんな役に立つんでしょうか?台湾の会社に応募するときに役に立つ、かもしれないです。ある台湾の会社の翻訳ポジションの求人票にはTOCFLレベル5・流利級以上と書いてありました。

ただ、一般の台湾人はTOCFLの存在を知らない、レベル感が分からない可能性が高いので、就職の際にTOCFLの級を書いてもピンとこない可能性があります。もし中国語を活かして就職活動をしようと考える場合はHSKや中国語検定も受けておくのをオススメします。

4、日本でも受けられるの?

はい!受けられます。

でも、東京と大阪でしかやっていない上に、試験回数もあんまり多くありません。2017年の場合は年に3回でした。(2016年は2回だったかも・・・?)10月の試験も受けておけば良かったな・・・

(2021年11月15日追記)2022年度ですが、なんと6回もありますね。また、毎回ではありませんが、東京・大阪以外に札幌や仙台、横浜、名古屋、広島、福岡、那覇でも受けられるようになっていますね。すごい。

https://tocfl.jp/

5、どうやって勉強すればいいの?

模擬試験問題集も出版されていますが、各レベル(Bandごと)に2冊しかありません。(2020.09.26追記:2020年9月現在、各レベル4冊出版されています。)

模擬試験問題集

ただ、中国語検定やHSKのように対策本がないので、自分で勉強するしかありません。そもそもこの試験は台湾の大学の語学センター等で使用されている教科書から出されているので、それを全く使っていない私は、どうすればいいのって感じでした。

ですので、模擬試験問題集を1冊やっただけで、ほぼ勉強せずに受けたら、ヒアリングで撃沈した次第です。模擬試験問題集よりも本番の方が難しかったです。

追記:2017年12月にTOCFL(華語文能力測験)に関するテキストが発売されました。

高階篇を買ってみましたが、TOCFL(華語文能力測験)対策にはこのテキストが良さそうです。

TOCFLを受ける方にオススメのテキスト。

【2017年12月に発売された超オススメのテキスト】

語学学習/ 華語文能力測驗關鍵詞彙:進階篇 台湾版 The Ultimate Guide to Chinese Vocabulary & TOCFL (Band B Level 3)

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語学学習/ 華語文能力測驗關鍵詞彙:高階篇 台湾版 The Ultimate Guide to Chinese Vocabulary and TOCFL (Band B Level 4)

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(2018/3/14 18:50時点)
感想(0件)

オススメポイント

テーマ別にTOCFL(華語文能力測験)の問題が練習できるようになっています。

たとえば、高階篇だと、旅行、健康などあって、実際の会話や生活などにも応用がききそう。

テーマごとに語彙もまとめて勉強できるのがいい。

マイナスポイント

答えはあるのですが、解説がない。

なので、もしこれを使って勉強される場合は、マンツーマンの先生やオンラインレッスンの先生などに間違った部分を教えてもらうことをオススメします。


【読解編】

【メール便送料無料】語学学習/華語文閲讀測驗:高級篇 台湾版 読解試験

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私もこれを使って勉強(復習)しています。台湾のお正月や端午節、他には歴史上や物語の人物を取り上げていて、読んでいて面白いです。一つの文章ごとに、選択問題と自分の意見を述べる問題があります。が、

ごめんなさい。こちらは、解説どころか解答もありません。そんなに難しい問題じゃないので、独学でも大丈夫ですが、もし可能であれば、先生などにチェックしてもらうといいと思います。または、言語交換のパートナーを見つけて、確認してもらうのもいいかもしれません。。。

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(以下 2019.11.11追記)TOCFLのヒアリング対策には、PAPAGO遊學村 台湾留学支援室のサイト&Youtubeがオススメです。

PAPAGO遊學村のYoutube

TOCFL(華語文能力測験)進階級合格しました” への3件のフィードバック

  1. Ayaさん初めまして。TOCFLについて検索しているときに、こちらのサイトに辿り着きました。Ayaさんもコツコツ中国語の勉強をされたようで、とても親近感を持ち、中国語関連の記事を一気に読ませていただきました。一つ教えて頂きたいのですが、Ayaさんのプロフィールには「TOCFL流利級」と書いてあるのですが、合格するまでどのように勉強されていたのでしょうか?今私も流利級のための勉強をしているのですが、流利級のために書かれた参考書や問題集が見つからず、どのように勉強をしようかと思っています。これまでは視聴華語1~5、Ultimate Guide to Chinese Vocabulary & TOCFL (Band B)で勉強していました。ただリスニングが同じく苦手なのと、筆記で問題を解く練習が足りないような気がします。なにかアドバイスできることがあれば教えていただけないでしょうか。よろしくお願い致します。

  2. あきらさん
    初めまして。コメントありがとうございます!
    流利級まで合格できたのは台湾に語学留学したことが大きいです。自力で合格したわけじゃないので、記事にするのを控えていました。
     でも、コメントをいただいて、語学センターでどのような勉強をしたのかなど記事にしてみようかと思いました。多少は参考になることもあるかもしれないと思い直しました。もし良かったらそちらも読んでいただけると嬉しいです。
    さて、あきらさんは今、流利級のためのお勉強をされているということは、基礎的な文法などは身についていらっしゃるのかと推察します。流利級の合格を目指すのであれば、語彙を増やすことが一番かと思います。
    流利級では、 四字熟語、成語、慣用句がたくさん出てきます。
    語彙を増やすのにオススメなのが、『迷你廣播劇』というテキストです。あきらさんは今、日本にいらっしゃるのでしょうか?日本からも博客来というサイトを通して買えるので、ぜひ探してみてください。
    ヒアリングですが、テキストの音源や模擬試験問題集の音源をまず聴き込むのと、お好きな映画、ドラマ、youtubeなどを観るのもいいかと思います。
    こちらも記事にしてみます。
    問題を解く練習ですが、模擬試験問題集が4冊出ていますので、何回も繰り返し解くのがいいかと思います。
    頑張ってくださいね~

  3. ご返信頂き感謝です!

    >語学センターでどのような勉強をしたのかなど記事にしてみようかと思いました。
    →私は、中国語レベル0から中級まで台湾で勉強してそれ以降独学でしています。語学センターの授業の様子の記事もとても役立ちます!

    >流利級の合格を目指すのであれば、語彙を増やすことが一番かと思います。
    →『迷你廣播劇』この本、独学で一通りしたのですが、単語はほとんど頭に入っていません(汗)音声で聞いたらチンプンカンプンな状態だと思いますのでテキストの音源を聞き込みながら語彙力増やそうと思いました。

    模擬試験問題集も4回分何回も繰り返し解くこともしていこうと思います。

    ご丁寧な返信ありがとうございました。

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